表紙へ戻る


  ほけんだより 

嘱託医 高橋 肇先生から


2025年 12月

 

 冬の寒さを感じる季節になりました。寒さが厳しくなりますので、子どもの健康管理に留意してください。全国的にインフルエンザA型の流行が拡大してきました。A香港型変異株(サブグレードK)で免疫を回避し感染しやすい特徴があります。子どもではイギリスのデータでワクチン接種により病院受診や入院を72~75%減らす効果が示されています。今からでもインフルエンザワクチンを接種されるとよいでしょう。感染性胃腸炎(サポウイルス)も流行中です。嘔吐、下痢、発熱があれば早めに受診をお願いします。


  今月は
  「A香港型変異株の特徴」
     
についてのお話をします。

 

サブグレードK株はイルスの表面にある「トゲ」の変化にあります。 インフルエンザウイルスの表面には「ヘマグルチニン(HA)」というタンパク質があるのですが、サブクレードKはこの部分に多くの変異(アミノ酸の置き換わり)で表面に糖の鎖のようなものができています。免疫を回避する能力が上がり、感染し易くなっています。若い成人(18~24歳)や中学・高校生の患者が多い傾向があります。症状は高熱、咳、咽頭痛が多く、倦怠感や関節痛が少ない傾向です。重症化防止のため、早めの受診をお願いします。

 

 

 

千葉保育士 2025/12/2更新

園内リンク   表紙ページ  若葉保育園の紹介